「東海道物流新幹線構想」の今後の動向に注目。
東京~名古屋~大阪間を物流専用鉄軌道で結ぶ「東海道物流新幹線構想」。
この構想は、JR貨物リサーチセンターが立ち上げた「東海道物流新幹線構想委員会」がまとめ、昨年8月に発表されているもの。
先月の「経済危機克服のための有識者会合」で、出席者の1人から国家戦略へ位置づけるよう意見が出されたことから、今後何らかの動きがありそうです。
この東海道物流新幹線構想(ハイウェイトレイン)は、具体的には第二東名・第二名神の中央分離帯や車線のゆとり部分などに鉄軌道による最新鋭の物流専用軌道を設定するもの。
構想案では、平均時速90~100キロによる自動・無人運転を行い、東京~大阪間約600キロを約6時間半で結ぶ。
軌道は、狭軌による複線で第三軌条集電方式とし、急勾配区間はリニアモーターを活用。
車両は、コンテナ方式で、1編成最大25両。
ターミナルは、東京、名古屋、大阪のほか、数ヶ所を想定。
総事業費は約1兆7700億円、構想が実現されると、3大都市圏間でのトラック輸送量の75%、1日約20万トンがシフトされ、年間300万トンのCO2削減、さらには、今後30年間の経済効果が3兆6000億円、と試算されています。
これらの数字が、そのまま実現するかどうか、というのはありますが、この構想そのものは、とてもいいものだと思います。
構想にもあるように、CO2発生量やエネルギー消費量の削減は、地球環境の保全の観点から大きな意義があると思いますし、大量・定時輸送、高速道の渋滞解消、交通事故の削減、運転手の人手不足解消などの効果も期待できるでしょう。
一方で、現在建設中の第二東名・名神の道路用地に上手く収まるのか、鉄道そのものに大量輸送能力はあってもそれをさばけるだけのターミナル敷地が確保できるのか、鉄道輸送シフト後の高速道の採算が維持できるのか、さらに、ターミナル周辺の渋滞対策、自動・無人運転のため事故・停電・災害等の緊急時対応など、様々な課題があるのも事実。
しかしながら、日本における鉄道と道路を含む物流ネットワークの再構築は、今後の大きな課題であり、この構想や他の手法も含めて、大いに議論を深めてもらいたい、と思います。
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