2月19日朝日新聞夕刊に、『「負の遺産」 市民に重く』という記事が載っていました。
大阪市がこれまで事業を行い、破綻をきたしたプロジェクトの、税金による穴埋めが、これから続々と行われる、というもの。
僕の地元である「阿倍野再開発」や、「フェスティバルゲート」、「WTC」、さらに「オーク200」。
阿倍野再開発事業では、総事業費4920億円に対し、借金残高2240億円、2009年度の48億円を皮切りに、これらをほぼすべて税金をつぎ込む見通し。
フェスティバルゲートでは、土地信託事業として市有地を有効活用するはずが、配当をまったく得ることも無く、逆に土地を手放すうえに189億円もの損失。
WTCでは、総事業費1193億円に対し、特別調停による損失補償500億円を抱え、大阪府への売却がまとまったとしても、数百億円の損失が見込まれる。
さらに、オーク200では、こちらも土地信託事業で見込まれた配当がゼロで、借金残高は673億円で、こちらも近々処理を迫られている。
あまりにも巨額な損失を次々と出しており、経済情勢の変化はあったにしても、計画や見通しの甘さは否めない。
そして、何より、ここまで損失が膨らむまでに、被害を最小限にとどめる努力をしたのか、大いに疑問の残るところ。
それに、これらの4つの事業の他にも、まだあるのではないか、と思われます。
それらを市民にしっかり説明するとともに、その失敗の原因を分析して、今後の公共事業やプロジェクトの実施にあたって、これらの教訓をしっかりと生かしてもらいたい。
そんな中、以前から気になっていたのが、大阪港の新島計画。
以前、当ブログで風景を紹介したWTCコスモタワー展望台から、咲洲と夢洲沖の海上で工事中の新島が見えます。
調べてみると、「大阪港新島地区埋立事業」と「大阪沖処分地建設事業」の2つに分かれるようです。
前者は、大阪市内の公共事業から発生する浚渫土砂や建設土砂を埋立て処分する目的で、大阪市の事業。
後者は、大阪湾圏域からの廃棄物を受け入れるフェニックス最終処分場とするもので、近畿2府4県および百数十の市町村の広域処分場として大阪湾広域臨海環境整備センターが整備を行うもの。
大阪市港湾局の「大阪港港湾計画図」に掲載されていますが、総面積は約300ha。
先程の写真で見えるのは、おそらくフェニックス部分で、護岸工事は、ほぼ完了したようです。
東側上空からの写真は、Nikken Timesに掲載されています。
将来的には、コンテナ埠頭や石油類等危険物取扱施設などといった物流関連ゾーンとする計画。
現在、廃棄物や残土を処分している夢洲が、受入れ年数を伸ばす取組みは必要ですが、いずれは一杯になることから、それに代わる処分場が必要という状況は、確かにあるでしょう。
一方で、ただでさえ咲洲や舞洲、夢洲、鶴浜などで利用方法が決まっていない土地が多く残っているなかで、まだ埋立地をつくる必要があるのか、というのもあるでしょう。
大阪港の新島計画、総事業費は4650億円ということですが、最終的に、どれだけの大阪市、さらには大阪府、国の税金が投入されていくことになるのか、定かではありません。
埋立地の護岸工事費に要した起債は、埋立て完了後の土地を売却して回収する予定ですが、そもそも売却が見込めるのか、ということに加え、廃棄物処理法改正によって、一部の土地が売却困難になる、とのことで、すでにその枠組みは崩れているようです。
このような大プロジェクト、少なくとも、これまでの計画ありきで、そのまま進めていくのではなく、費用削減、費用対効果の検証などをしっかりと行い、市民にきちんと説明をしながら取り組んでもらいたい、と思います。
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